AO入試の専願とは?合格したら辞退できないって本当?

AO入試(総合型選抜)の専願の意味と、合格したら辞退できないのかを解説する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が文部科学省などの公的機関と、各大学・専門学校の公式サイトや募集要項の公開情報を調べて独自に執筆しています。入試の日程・選考内容・出願条件は年度ごとに変わるため、最新の情報は各大学・専門学校の募集要項で確認してください。

AO入試の募集要項に「専願」と書いてあって、どこまで縛られるのか不安になる方も多いですよね。

結論から言うと、AO入試の専願とは「合格したら、その大学に入学する」と約束して受ける方式のことです。大学によっては、合格後の辞退はできないとはっきり書かれています。

この記事を読むと、専願の意味と、専願で出す前に家族と確かめておきたいことが分かります。

目次

AO入試の専願とは?「合格したら入学する」約束

先に結論

専願は、合格したらその大学に入学することを条件にした出願の形です。AO入試(総合型選抜)は専願と決まっているわけではなく、専願か併願可かは方式ごとに大学が決めています。

『AO入試は専願が当たり前なんでしょ?』と思っている方もいるかもしれません。

実は、AO入試にも併願できる方式はたくさんあります。大学のAO入試は2021年度入試から「総合型選抜」という名前になり、その中に専願の方式と併願可の方式が並んでいるんです。

文部科学省の委託調査(令和8年2月報告)では、専願を「原則その区分のみ出願可」として分類しています。

専願・併願・入学手続の関係を並べると、次のようになります。

出願の形他の大学の入試合格したら入学手続
専願原則その入試だけに出すその大学に入学する手続をして入学する前提
第一志望(入学確約)併願できる場合もあるその大学に入学する条件がつく手続をして入学する前提
併願可他の大学も受けられる入学するかを選べる締切までに手続するか決める

募集要項では、「合格した場合に入学することを確約できる者」「専願制」といった言葉で書かれています。

専願・第一志望・併願可の3つの出願の形について、他の大学を受けられるかと合格後に入学先を選べるかを比べた図解

専願の方式の例(2027年度入試)

2027年度入試の公式情報から、専願の例を並べました。

大学方式募集要項の書き方
日本経済大学総合型選抜すべて専願入試。合格通知後は入学を辞退できない
梅花女子大学総合型AO入試専願で、合格した場合は入学辞退できない
龍谷大学スポーツ活動選抜など専願制。出願中は他の専願制入試に出願できない
桃山学院大学学科別選考入試[10月]専願制
北海学園大学総合型選抜合格したら入学を確約できる者(専願制)

同じ大学でも、方式によって専願か併願可かが違うことがあります。併願の決まり方はAO入試は併願できる?でくわしくまとめています。

エントリーは併願、出願から専願という形もある

専願がどの段階から始まるかも、大学によって違います。

大阪芸術大学短期大学部の総合型選抜(2027年度入試)は、エントリーの段階では併願でき、出願の段階から専願になります。北星学園大学の総合型選抜(2027年度)は、1次選考だけ2学科まで出せて、2次試験は1学科しか受けられません。

『エントリーしただけで縛られるの?』と不安な時は、どの段階から専願になるのかを募集要項で確かめてみてください。

国立大学のAOも入学の確約が多い

国立大学のAOでも、合格したら入学することを確約できる人を対象にした方式が目立ちます。

東北大学のAO入試Ⅱ期(2027年度)は、東北大学を第一志望とし、合格した場合に入学することを確約できることが出願要件です。九州大学の次世代研究者発掘入試Ⅰ(2027年度)も、合格したら入学すると確約できることが条件になっています。

合格したら辞退できないって本当?

専願の方式では、辞退できないと書く大学がある

専願は、合格したら入学することが出願の条件です。辞退できないと募集要項に明記している大学もあります。

『もし受かったあとで気が変わったら、どうなるの?』と心配になりますよね。

日本経済大学の総合型選抜(2027年度)は「総合型選抜は全て専願入試です」とし、合格通知後は入学を辞退できないとしています。梅花女子大学の総合型AO入試も、合格した場合は入学辞退できないと案内しています。

授業料が返される原則からも外れる

文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」では、3月31日までに辞退の意思を伝えた人に授業料などを返す原則があります。

ただし、「専願又は学校推薦型選抜に合格して在学契約を締結した受験者」は、この原則から除かれています。専願で合格して手続をしたあとに辞退しても、お金が返される前提にはならないということです。

学校推薦型選抜も同じ扱いで、指定校推薦の多くが専願なのもこのためです。指定校推薦とAOの違いはAO入試と指定校推薦の違いで比べています。

「手続しなければ大丈夫」とは考えない

専願は、大学との約束であると同時に、調査書を出してくれた高校も関わる出願です。辞退した場合にどうなるかは大学や高校によって違うので、受かってから考えるのではなく、出す前に決めておくことが大切です。

併願可の方式とは扱いが違う

帝京大学の総合型選抜(2027年度)は他大学と併願でき、3月31日まで入学の権利を持っておけます。辞退した場合は、入学金を除いた額を返すと案内しています。

専願と併願可では、合格後の扱いがここまで違うんです。どちらで出すかは、出願の時点でよく考えておきたいところです。

専願で出すメリットはある?

専願のほうが条件や特典がよい方式もある

大学によっては、専願で出すと加点があったり、出願条件がゆるかったり、奨学金の対象になったりします。

『それなら併願可の方式だけ受けたほうが安全では?』と思う方もいるはずです。

ただ、専願にはその分のメリットを用意している大学もあります。2027年度入試の公式情報から並べました。

大学・方式(2027年度入試)専願で出す時の扱い
大阪青山大学 総合型選抜(基礎学力型)専願で出願すると総点に加算がある(専願優遇制度)
大阪青山大学 総合型選抜(レポート型)1期に専願で合格し入学した人が給付奨学金の対象
創価大学 基礎学力方式専願型は評定の要件なし。併願型は評定平均値3.0以上が必要

例えば、評定に自信がなくて併願型の条件に届かない場合でも、専願型なら出願できることがあるんですね。

本命の大学がはっきりしているなら、専願で出すことが自分に合う選び方になる場合もあります。

専願か併願かを自分で選べる方式もある

大阪青山大学の総合型選抜(2027年度)は、専願・併願のどちらでも出願でき、専願で合格した人は入学することになっています。

こうした方式では、本命度に合わせて出し方を選べます。迷う時は、合格したら入学してよいかを先に決めてから選ぶと、あとで後悔しにくいですよ。

専願で出す前に家族と確かめる5つのこと

出願ボタンを押す前に、家族と話しておく

専願は、合格したらその大学で学ぶと決める出願です。お金や通学のことも関わるので、本人だけで決めずに家族と確かめておきましょう。

ここが大事なところです。専願の出願は、受かってからではなく、出す前の話し合いで決まると言ってもいいくらいなんです。

専願で出す前に確かめる5つのこと
  • その大学に合格したら、本当に入学してよいと思えるか
  • 入学手続の締切と、それまでに用意するお金の段取り
  • 通学の方法や、一人暮らしが必要かどうか
  • 他に受けたい入試がある時、専願の出願と両立できるか
  • 入学前教育など、合格後に求められることがあるか

家族への切り出し方は、こんな形で十分です。

「〇〇大学のAO、専願なんだ。受かったらそこに行くことになるけど、手続の時期とお金のこと、一緒に見てもらえる?」

「分かった。締切の日と、必要なものを募集要項で一緒に確かめよう」

専願で出願する前に、本人と家族で入学の意思・手続の締切・通学・他の入試との両立・合格後の課題を確かめる5つのチェックを示した図解

合格後に求められることも見ておく

北海学園大学や北星学園大学の総合型選抜(2027年度)は、合格したら入学を確約でき、入学前教育を受講できることが出願資格です。

専願で早く合格が決まると、入学までの課題に取り組む時間が生まれます。受かったあとに何をするのかも、募集要項で確かめておきましょう。

専願の方式で書類と面接に集中したい時は、対策塾の無料相談で志望理由書を見てもらう方法もあります。

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AO入試の専願でよくある相談

相談の多くは「辞退」と「複数受験」

専願の相談を見ると、合格後の辞退と、専願の大学を複数受けてよいかで悩む声が目立ちます。

知恵袋などでよく見かける相談から、4つ選んで答えていきますね。

専願のAOに合格して、辞退したらどうなる?

「専願でAOに合格したが、気が変わって辞退したらどうなるのか」という相談は、とても多く読まれています。

まず、大学によっては合格後の辞退はできないと募集要項に書かれています。日本経済大学や梅花女子大学の総合型選抜(2027年度)がその例です。

辞退した場合に具体的に何が起きるかは、大学や高校によって違い、一概には言えません。だからこそ、専願は「受かったら行く」と決められる大学にだけ出す、というのが基本なんです。

専願の大学を複数受けて、一次に通ったところから選ぶのはあり?

「専願のAOを何校か受けて、一次選考に通った中から行きたい大学の二次試験を受けたい」という相談です。

専願は、原則としてその入試だけに出す出願の形です。龍谷大学の専願制の入試(2027年度)のように、出願中は他の専願制入試に出願できないと明記している例もあります。

一次に通ってから選ぶ、という考え方は専願の約束と合いません。複数の大学を受けたいなら、併願可の方式を選ぶようにしましょう。

龍谷大学のAOは専願?併願?

「龍谷大学のAOを受けたい。専願なのか、併願できるのか」という相談もありました。

龍谷大学の総合型選抜(2027年度)は、方式によって答えが変わります。伝道者推薦型・スポーツ活動選抜・文化・芸術・社会活動選抜は専願制です。

学部独自方式・検定試験利用型・英語型は、出願資格が「第一志望とする者」です。こちらは辞退した時の授業料等返還制度の対象で、辞退の手続期日は2027年3月31日とされています。

同じ大学でも、方式ごとに専願かどうかを見る必要があるんですね。

専願で受ける大学の当日の試験が不安

「専願で受ける大学の当日に、基礎能力検査がある。どう準備すればよいか」という相談もありました。

例えば桃山学院大学の学科別選考入試[10月](2027年度)は専願制で、第1次選考で基礎能力検査があります。大学は2024年度から2026年度の基礎能力検査を公開しています。

専願の方式でも、試験の準備は他の入試と同じです。公開されている過去問で形式に慣れておくと、当日落ち着いて受けられますよ。

よくある質問

AO入試は専願ですか?

方式によります。日本経済大学の総合型選抜のようにすべて専願の大学もあれば、帝京大学の総合型選抜のように他大学と併願できる方式もあります(いずれも2027年度入試)。募集要項の出願資格で確かめましょう。

専願のAOに合格したら辞退できませんか?

専願は合格したら入学することが出願の条件で、辞退できないと明記している大学もあります。出願前に、合格したら入学してよい大学かをよく考えておきましょう。

専願と併願、どちらが受かりやすいですか?

ひとくくりには言えません。ただし大阪青山大学の基礎学力型(2027年度)のように、専願で出すと総点に加算がある方式もあります。

専願のAOに落ちたら、他の大学を受けられますか?

不合格なら入学の約束は生まれないので、出願期間が残っていれば他の大学の入試に出すことができます。

専願と第一志望は同じ意味ですか?

似ていますが、同じとは限りません。明治学院大学の自己推薦AO(2027年度)のように、第一志望で合格したら入学が条件でも、他大学との併願はできるという方式もあります。募集要項の言葉どおりに読みましょう。

まとめ

この記事の要点
  • AO入試の専願は、合格したらその大学に入学すると約束して受ける方式
  • AOがすべて専願なわけではなく、方式ごとに大学が決めている
  • 合格後の辞退はできないと明記する大学があり、授業料返還の原則からも外れる
  • 専願には加点や出願条件、奨学金などのメリットを用意する大学もある
  • 出願前に、入学の意思・手続・通学などを家族と確かめておく
AO入試ガイド

AO入試ガイド 編集部

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