当サイトの記事は、編集部が文部科学省などの公的機関と、各大学・専門学校の公式サイトや募集要項の公開情報を調べて独自に執筆しています。入試の日程・選考内容・出願条件は年度ごとに変わるため、最新の情報は各大学・専門学校の募集要項で確認してください。
AO入試で受かりやすい大学があるなら知りたい、と思って調べている方も多いですよね。
結論から言うと、「この大学ならAO入試で受かりやすい」と名前で言い切れる大学はありません。同じ大学でも、学科や方式、年度によって倍率が大きく違うからです。
この記事では、公表されている入試結果の読み方と、私立・関東の総合型選抜を例に「自分にとって挑戦しやすい条件」の見つけ方を紹介します。
AO入試で受かりやすい大学はある?先に結論から
受かりやすいかどうかは、大学名ではなく「学科×方式×年度」で変わります。名前で探すより、自分の条件に合う方式を探すほうが合格に近づけます。
『どうせなら、受かりやすいところを受けたい』と思うのは自然なことです。
ただ、AO入試(今の正式名称は総合型選抜)は、同じ大学の中でも方式がいくつもあります。選考の中身も、評定の条件も、専願か併願かも、方式ごとに違うんです。
例えば明治学院大学の自己推薦AO入学試験(2026年度)では、公表されている倍率が学科によって1.0倍から6.7倍まで開いていました。同じ大学の同じ入試でも、これだけ差があるということです。
この記事で紹介する倍率は、各大学が公表した値をそのまま使っています。大学によって「志願者÷合格者」「受験者÷合格者」など計算のしかたが違うので、比べる時は同じ大学の中で見るようにしましょう。
「受かりやすい」より「自分が力を出しやすい」で考える
総合型選抜は、詳しい書類審査と時間をかけた面接などで、能力・適性や学ぶ意欲を総合的に見る入試です。文部科学省の実施要項(2027年度入試)でもそう定められています。
つまり、倍率が低い学科でも、志望理由と学科の内容が合っていなければ通りにくくなります。反対に、倍率が高くても、自分の経験と学科の学びがぴったり合えば勝負できることもあるんです。
どんな準備ができている人が合格に近いのかは、AO入試に受かりやすい人の特徴で詳しく書いています。
「AO入試は簡単」と言われる理由と、実際に手間がかかるところ
AO入試が簡単に見えるのは、一般入試のような学力試験が前に出ていないからです。ただ実際は、書類と面接の準備にかなりの時間がかかります。
『AO入試って簡単なんでしょ?』という声、周りから聞いたことがありませんか?
そう言われる理由と、実際に手間がかかるところを並べてみました。
| 簡単と言われる理由 | 実際に手間がかかるところ |
|---|---|
| 一般入試のような学力試験がない方式がある | 志望理由書・活動報告など書類の量が多い |
| 倍率が低い学科がある | 倍率が低くても書類と面接で落ちることがある |
| 年内に合格が決まる | 夏休みまでに書類を仕上げる必要がある |
| 評定の条件がない方式がある | 評定で絞らない分、面接で深く聞かれる |
| 面接だけで決まると思われがち | 小論文・講義型試験・基礎学力テストがある方式も多い |
書類の量は一般入試よりずっと多い
例えば慶應義塾大学 総合政策・環境情報学部のAO入試(2026夏秋AO)では、オンラインで出す書類がいくつもあります。志望理由・入学後の学習計画・自己アピールの文章は日本語で2000字以内です。
それに加えて、A4サイズ2枚以内の自由記述、活動報告、志願者を客観的に知る2名への評価書の依頼もあります。
玉川大学の総合型入学審査(Ⅰ期・Ⅱ期、2027年度)では、A4で8枚のコミュニケーションシートを出します。書く量だけでも、数日で仕上がるものではないですよね。
2027年度入試からは面接の評価が行われる
文部科学省の通知(2027年度入試)で、総合型選抜・学校推薦型選抜では面接による評価を行うことになりました。
背景には、2026年度入試で一部の大学が、2月1日より前の学力テストの配点をとても高くしていた例があったことが挙げられています。「書類と面接で丁寧に見る」という総合型選抜の性格が、改めてはっきりしたわけです。
生成AIで書いた書類は認めない大学もある
最近の要項では、生成AIの扱いも書かれるようになりました。
明治学院大学の自己推薦AO(2027年度)は、生成AIが作ったものをそのまま使った書類を「受験生独自の成果物とはみなしません」と明記しています。慶應SFCのAO入試も、志望理由などで生成AIが生成したものは独自の成果物とみなさないとしています。
「AOは簡単だから」と夏休みの終わりに書類を始めて、締切までに仕上がらないことです。書類は何度も書き直すものなので、出願期間よりずっと前に下書きを始めておきましょう。
AO入試が大変だと感じる理由と乗り越え方は、AO入試は難しい?大変だと感じる理由と乗り越え方でも紹介しています。
入試結果の公表ページはこう読む
入試結果は、他の大学と比べるためではなく、志望学科の傾向をつかむために見ます。年度ごとの志願者数と合格者数の動きを追うのがコツです。
『倍率ってどこで見られるの?』という方は、志望大学のサイトで「入試結果」「入試データ」のページを探してみてください。
総合型選抜の結果を公表している大学は多くあります。
同じ大学でも学科でこれだけ違う
明治学院大学は、自己推薦AO入学試験の2026年度の結果を公表しています。いくつかの学科を抜き出すと、こうなっていました。
| 学科(2026年度 自己推薦AO) | 志願者 | 第一次通過 | 合格 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 英文 | 61 | 61 | 52 | 1.2 |
| 消費情報環境法 | 116 | 90 | 63 | 1.8 |
| 社会福祉 | 110 | 72 | 44 | 2.5 |
| 国際B | 156 | 126 | 56 | 2.8 |
| 芸術 | 79 | 29 | 19 | 4.2 |
| 心理 | 120 | 35 | 18 | 6.7 |
全体では、志願者1,026人に対して合格391人でした。倍率は大学の計算のしかた(志願者÷合格者)です。
英文学科は倍率が低めに見えますが、出願には全体の評定3.5以上と英語資格が必要です。出願の条件で、すでに受験者が絞られているんですね。
同じ方式でも「期」で違う
1期・2期のように回数がある方式では、期によっても倍率が変わります。
デジタルハリウッド大学の総合型選抜(2026年度・実質倍率)は、1期が2.00、2期が4.08、3期が3.11、4期が2.09でした。後の期ほど受かりやすい、早い期ほど受かりやすい、とは一概に言えないことが分かります。
年によっても数字は動く
同じ学科・同じ方式でも、年度が変われば数字は変わります。
中央大学法学部のチャレンジ入学試験は、要項に過年度の結果を載せています。2026年度は志願者476人・合格者44人、2025年度は志願者434人・合格者58人でした。
志願者が増えて合格者が減ると、倍率はぐっと上がりますよね。1年分の数字だけで「受かりやすい」「受かりにくい」と決めないほうが安心です。
学部が違えば同じ大学でもまったく別の数字
帝京大学は、2026年度の総合型選抜の結果を学科ごとに公表しています。
| 学科(2026年度 総合型選抜) | 志願者 | 合格者 | 競争率 |
|---|---|---|---|
| 経済学部 経済学科 | 1,083 | 407 | 2.6倍 |
| 経済学部 国際経済学科 | 193 | 122 | 1.5倍 |
| 薬学部 薬学科 | 545 | 214 | 2.5倍 |
| 医学部 医学科 | 300 | 18 | 16.6倍 |
同じ経済学部の中でも、学科によって数字が違うことが分かります。大学名だけで判断しないほうがいい理由が、ここにもあるんです!

- 同じ学科・同じ方式の数字を、2〜3年分並べて見る
- 倍率の計算のしかた(志願者÷合格者か、受験者÷合格者か)を確かめる
- 第一次選考で何人に絞られているかを見る
- 出願条件(評定・資格)で受験者が絞られていないかを見る
- 募集人員が少ない学科は、少しの増減で倍率が大きく動くと考える
自分にとって「通りやすい条件」を見つける判定表
受かりやすい大学を探す代わりに、「自分が出願できて、力を出しやすい条件」がそろった方式を探してみましょう。結果として、合格に近い選択になります。
ここからが、この記事でいちばん伝えたいところです!
自分の状況に近い行を見て、「探す時に見る項目」を志望校の要項で確かめてみてください。
| 自分の状況 | 探すと良い条件 | 要項で見る場所 |
|---|---|---|
| 評定に自信がない | 評定の出願基準がない方式 | 出願資格・出願要件 |
| 第一志望はまだ迷っている | 他大学と併願できる方式 | 出願資格・併願の欄 |
| 第一志望が決まっている | 専願の方式も選択肢に入れる | 出願資格(入学の確約) |
| 年内に何度か挑戦したい | 1期・2期・3期など複数日程 | 日程表 |
| 浪人中・既卒 | 既卒も出願できる方式 | 出願資格(卒業年) |
| 話すより書くほうが得意 | 小論文・講義型試験がある方式 | 選考方法 |
| 英語の資格を持っている | 英語資格を出願資格や評価に使う方式 | 出願資格・選考方法 |
| 結果のデータで判断したい | 入試結果を公表している大学 | 入試結果・入試データのページ |
評定の条件がない方式
例えば帝京大学の総合型選抜(2027年度)は、学習成績の状況を出願基準にしていません。慶應SFCのAO入試も、出願の条件となる評定値は設けていないとQ&Aで答えています。
『評定が足りなくて出願すらできない』という心配がある方は、まずこの条件で候補を探してみてください。
併願できる方式
第一志望が決まっていない段階なら、併願できる方式は心強いですよね。
中央大学法学部のチャレンジ入学試験(2027年度)は、他の入試制度や他大学との併願を認めています。帝京大学の総合型選抜も、学校推薦型選抜の一部を除いて他大学との併願が可能です。
併願の考え方はAO入試は併願できる?複数受験の可否と探し方で詳しくまとめています。
選考の回数が多い方式
1回で終わらず、時期を変えて挑戦できる大学もあります。
大東文化大学の総合型選抜(2027年度)は、前期・中期・後期と基礎学力テスト型があります。帝京大学はⅠ期・Ⅱ期・Ⅲ期で、学部・学科によって実施する期が違います。
ただし、同じ大学の後の期を受ける時は、前の期で何が足りなかったかを直してから出すことが大切です。
専願の方式は「第一志望が決まっている人」の選択肢
専願の方式は、合格したら入学することを約束して受ける入試です。併願できない分、第一志望が決まっている人にとっては有力な選択肢になります。
例えば慶應SFCのAO入試(2026夏秋AO)は、出願資格に「合格した場合に入学することを確約できる者」とあります。他大学との併願は、専願ではなく入学の確約を条件としない入試に限り可能、と要項に書かれています。
『専願のほうが受かりやすいの?』と気になる方もいますよね。それは方式によって違うので、要項に専願の優遇が書かれているかどうかで確かめてみましょう。
例えば関西の大阪青山大学の総合型選抜(基礎学力型・2027年度)には、専願で出願すると総点に加算がある「専願優遇制度」があります。こうした制度は要項にはっきり書かれているので、見落とさないようにしたいですね。

関東の私立大学でAO入試を探す時の見方
関東の私立大学は、総合型選抜の方式名も中身もさまざまです。大学名のイメージより、方式ごとの条件で見比べるのが近道です。
『関東で、AO入試に受かりやすい私立大学を知りたい』という方も多いはずです。
文部科学省の公表では、令和7年度の私立大学の入学者のうち22.8%が総合型選抜で入学しています。私立大学では、総合型選抜は特別なルートではないんです。
関東の私立大学の2027年度入試の公式情報から、条件の違いを並べてみました。順位や難しさを比べたものではありません。
| 大学・方式(2027年度) | 評定の条件 | 併願 | 既卒 |
|---|---|---|---|
| 帝京大学 総合型選抜 | 出願基準なし | 他大学と併願可 | 可(医学部は卒業1年以内) |
| 中央大学 法学部 チャレンジ入学試験 | 数値基準の記載は見当たらない | 他大学と併願可 | 可 |
| 明治学院大学 自己推薦AO | 学科ごとにある・ない | 併願可(合格したら入学が条件) | 可 |
| 目白大学 総合型選抜 | 評定だけで合否は決めないとFAQに記載 | S日程は専願、A〜C日程は併願可 | 可 |
| 大東文化大学 総合型選抜 | 学科ごとに基準(設けない学科もある) | 併願可能型と専願型 | 可 |
| 玉川大学 総合型入学審査Ⅰ期・Ⅱ期 | 学部ごとに基準あり | 専願 | 現役のみ |
| 創価大学 基礎学力方式 | 併願型は3.0以上、専願型はなし | 専願型と併願型 | 要項で確認 |
「既卒」の欄は、各大学の要項の出願資格の書き方から読み取ったものです。細かい条件は年度ごとに変わるので、最新は大学の募集要項で確かめましょう。
MARCHなどの総合型選抜は条件の確認が先
MARCHなどの大学でも、総合型選抜はたくさん実施されています。ただ、評定や資格の条件が付いている方式が目立ちます。
例えば明治大学文学部の自己推薦特別入学試験(2027年度)は、全体の学習成績の状況3.5以上が条件です。青山学院大学の自己推薦(2027年度)は5学科で実施し、文学部史学科は全体4.0以上などの条件があります。
こうした大学を考えている方は、MARCH・明治学院・日東駒専のAO入試の種類一覧で方式ごとの条件を見てみてください。
私立大学の方式の選び方
私立大学の総合型選抜には、書類と面接中心の方式、講義を受けて書く方式、基礎学力テストがある方式などがあります。
自分に合う形の選び方は、私立大学のAO入試の方式の種類と選び方で詳しく紹介しています。
条件に合う大学が見つかったら、次は志望理由書と面接の準備です。一人で書類を書き直すのが不安な時は、総合型選抜の対策塾の無料相談で、候補校の選び方から相談してみる方法もあります。
AO入試ガイド
志望理由書・面接・小論文の準備に不安がある方へ
AO入試(総合型選抜)は、書類と面接の準備で差がつきやすい入試です。一人で進めるのが不安な時は、総合型選抜の対策を専門にしている塾の無料相談で、今の準備の状況と志望校に合う進め方を聞いてみましょう。
無料ホワイトアカデミー高等部の無料相談を見るオンラインと対面から相談の形を選べます。指導の内容や料金は公式サイトで確かめてください。
受かりやすい大学探しでよくある相談
知恵袋などには「どこが受かりやすいか」という相談がたくさんあります。どれも、大学名ではなく方式の条件を見ると答えに近づけます。
よく見かける相談から、3つを選んで答えていきます。
私立大学のAO入試は受かりやすいですか?
「私立のAO入試は受かりやすいのか」というシンプルな相談です。
結論から言うと、私立だから受かりやすいとは言えません。明治学院大学の例のように、同じ大学でも学科によって倍率は大きく違います。
ただ、私立大学は総合型選抜で入学する人の割合が大きく、方式の種類も多いので、自分の条件に合う方式を見つけやすいのは確かです。
MARCHの中で、AOや公募推薦で一番受かりやすい大学は?
「AO入試や公募推薦で、MARCHの中で一番受かりやすい大学はどこか」という相談もよく見かけます。
これは大学単位では比べられません。立教大学の自由選抜入試、法政大学の自己推薦入試、中央大学のチャレンジ入試など、方式も条件もまったく違うからです。
例えば法政大学の自己推薦入試には、「現役のみ」の方式とそうでない方式があります。まずは学びたい学科の方式を一つずつ開いて、出願できるかどうかから確かめてみましょう。
先生から「AO入試は受かりにくい」と言われた
「学校の先生からAO入試は受かりにくいと聞いた。合格した人はどんな対策をしたのか」という相談もありました。
先生がそう言うのは、書類と面接の準備に時間がかかり、途中で準備が足りなくなる生徒を見てきたからかもしれません。
「〇〇大学の総合型選抜を考えています。志望理由書を見ていただけますか」と、早めに具体的な相談を持ちかけてみてください。準備の早さと書き直しの回数は、自分で決められる部分です。
よくある質問
AO入試で受かりやすい大学のランキングはありますか?
この記事ではランキングは扱いません。倍率は学科・方式・年度で大きく変わり、出願条件で受験者が絞られていることもあるので、順位にしても自分の合格しやすさは分からないからです。志望学科の入試結果を年度ごとに見るのがおすすめです。
AO入試は簡単ですか?
簡単とは言えません。学力試験が目立たない方式もありますが、志望理由書や活動報告などの書類と、時間をかけた面接の準備に多くの時間がかかります。2027年度入試からは面接による評価も行われます。
倍率が低い学科を選べば受かりやすいですか?
倍率だけでは判断できません。出願条件が厳しい学科は、条件を満たした人だけが受けるので倍率が低く出ることがあります。募集人員が少ない学科は、年によって倍率が大きく動くこともあります。
関東の私立大学で、評定が低くても出せるAO入試はありますか?
あります。例えば帝京大学の総合型選抜(2027年度)は、学習成績の状況を出願基準にしていません。ただし面接や基礎能力適性検査で見られるので、準備は欠かせません。
まとめ
- AO入試で受かりやすい大学を名前で言い切ることはできない
- 倍率は学科・方式・期・年度で大きく変わり、明治学院大学では学科ごとに1.0倍から6.7倍まで開いていた
- 「簡単」と言われても、書類の量と面接の準備には時間がかかる
- 評定条件・併願・日程の回数・既卒可など、自分の条件で方式を探すのが近道
- 関東の私立大学は方式が多いので、大学名より方式ごとの条件で見比べる





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